| 第29回「からだとこころの健康シリーズ」 |
介護保険制度 ―住み慣れた地域で自分らしく暮らすために―
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日 時:2025年9月24日(水) 13時30分〜15時35分
場 所:自治会館「こもれび」サロン1・2号室
講 師:中第二あんしん長寿相談所 矢守所長
藤田主任介護支援専門員
参加者:38名(含講師・2名)
1.司会から
今年度2回目のテーマは介護保険制度です。
陽だまりの会では様々な趣味を楽しむ活動や健康を維持するための取り組みを行い、"いきいきと暮らす老後"を目指して活動しています。本日は「今後の生活や健康に不安がある、介護保険の事を勉強したい」という声があり、普段この地域を担当していただいている中第二あんしん長寿相談所から来ていただきました。
2.講演要旨
中第二あんしん長寿相談所は大津市にある15カ所の相談所のなかの8カ所が民間委託でその一つです。まずその業務内容についての説明がありました。
@山中比叡平の現状について
山中比叡平では65才以上の高齢化率は45%(大津市28%)、75才以上が27%(大津市16%)で、要支援・介護の認定率は13.6%(大津市20.2%)です。ここ1年間で山中比叡平の認定者は急増傾向で、特徴的なのは突然要介護以上の認定の人が多く、これまで我慢をされていたのではないかと思われます。相談中身は病気のことが多い。介護予防のために早めに相談、申請をして頂きたい。
A自助と・互助について
自らセルフケア・健康管理を行い、必要な時に相談や助けを求めることができる事。相談者を身近に作るよう心掛ける。近隣、友人、サークル活動での繋がり・自治会活動などで地域力を高める。陽だまりの活動などがある。近隣のかたがたでの様子見守りとして、おすそ分け、食事会、貰い湯、ラインによる安否確認などの方法がある。
B共助・公助について
介護保険制度、医療保険、地域支援事業などのサービスを活用する。
・介護保険申請の流れについて
まずは申請すること。大津市の場合、申請から認定調査・一次判定・2次判定と認定までに約30日から40日かかる。入院治療した場合、入院中から病院の勧めで申請できる。
・要支援1〜要支援2、要介護1〜要介護5までの認定条件レベル(要支援2と要介護1の違いなど)と利用時の限度額と自己負担額ついての詳しい説明がありました。
(例)要支援2 限度額109,800円 自己負担額(1割の場合)10,980円
・在宅医療について最後まで自宅で暮らすために
病状が進行し、寝たきりになったら・・・・?本人、家族の覚悟が必要です。訪問医療体制や様々なサービス、自宅の環境整備や家事支援、話し相手や音楽のボランティアサービスも利用できる。後見人制度を使って判断能力が不十分な方を法的に支援し、保護するための制度も使えます。
C大津市にある入所施設(8種類)の種類と料金について
各入所施設の対象者・入居者像・居室のタイプ・設置主体・入居費の詳細の説明があった。
注意事項として入居時に歌われている条件料金だけでなく、十分な説明を聞くことが大切。
(詳しくは「大津市の介護サービス」2025版参照)
D人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)について
最後まで自分らしく暮らすために、「これからどう生きたいか、これからの人生で大切にしたいこと、人生の最期を迎えたい場所」などを共有し実現するため、望む医療やケアなどを記録して置くシステムについての提案がありました。今後の人生ついての自己の意思決定を考える機会になりました。
3.アンケート実施とまとめ
陽だまりの会では、健康を維持し、いきいきと暮らし生きがいのある老後をめざすためのサークル活動や福祉有償運送、生活支援などの取り組みを行っていますが、これまでの活動の継続の大切さを痛感しました。
講師の丁寧で多岐にわたるお話(当会担当者の無理な要望もあり)のため予定の時間が過ぎ、質問時間を設けられませんでした。講師の方には、終了後、個別の相談に応じていただきました。
その後の簡単なアンケートでは、ご意見・ご要望を多く記入して頂きました。今後に活かしていきたいと考えます。
(佐藤 記)
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